ICON『Airmada』レビュー
ICONのフルフェイスヘルメットairmada、そこそこ使用したので総まとめレビュー。
うちのairmada THRILLER
サイズについて
iconメットはじめ、海外メットで気になるのはサイズだと思います。
なんやかんや情報も増えてきましたが、それでも試着できないメットを買うのは怖いものです。命に関わる所ですしね。
あくまでAirmadaのサイズです。他のiconメットが同じとは限りません。
よく言われるのが「国内サイズより一つ上を買った方がいい」というもの。
しかし僕は国産のOGK『FF5V』も『KAMUI』も両方Mサイズ(arai、shoeiも両方Mがぴったり)ですがairmadaもMサイズ。
結局Mでもいける人もいればL買った方がいい人もいる、ということ。
じゃあそれはどういう頭の人なの?
この手のイベントでよくみかける帽子がありますよね。
この帽子は大体フリーサイズで、56cm~の大きさになっていると思います。
この帽子の穴とポッチを合わせてすべて留めた状態(つまり56cm)で違和感なく被れる人は、Mサイズでもいける可能性があります。
ちょっとでもきついな、と感じる人はLサイズにしましょう。ヘルメットはもっときつくなります。
iconメットの大きさ表示ではM57~58cmとなっていますから、それマイナス1cm位が実際のサイズ目安かと思います。
ただやはり頭の大きさ、形は千差万別ですから、可能な限り被って確かめることをお勧めしますね。特に入口はかなり狭くかたいですし。
今でこそ普通に被れますが、最初は「いやこれ頭はいらんやろ!」って思いました。
使用しているうちに柔らかくなってきますが、それでも国産に比べると固く、ホールド重視感があります。軽くへたりはじめてからが本番です。
サイズに関してはメリケンオンラインさんのブログでも書かれているので参考にしてみてください。
使用感
airmadaはやはり欧州欧米人向けに作られているためか、国産品ほどの包み込み感はありません。
内装も固めで、カッチリ収まる感覚です。
長距離ツーリングではそれが疲れになることもあるので、正直おすすめはしません。
飴舐めたりガム噛んだりはし辛いです。長距離走る時はやはりGT-air等が向いてるな、と再確認した次第。
重さもフラグシップモデルには劣るものの、軽量な方ではあると思います。
ベンチレーション
ベンチレーションは頭部、額(デコ)、口元にそれぞれ開閉機構つきで付いています。
走っていれば蒸れることはそうないと思います。冬場で開けていると冷えて頭痛になるくらいには風が入ってきます。
開閉を行う機構も大きく、スムーズに動いてくれるので、走行中にグローブをしたままでも簡単に操作が行えます。
しかし口元のベンチレーションは操作をメット内側からするのでそこは例外。
走行風
下道を走っていて風切音が気になることはほとんどありません。
高速域では90km超えると音がし始めますが、強風か相当飛ばさなければ気になったり、ストレスになる程ではないかと思います。
シールド
シールド開閉は5段階。ちょっと開けて風取り込む、ということは出来ませんが、一段開けた状態で目が乾かない程度の開きになるのでそれで対応しましょう。
そしてこのシールドは曇らないです。オプティクスシールドというらしいですが、冬の曇りやすい時期でもほとんど曇りません。とても優秀。
で、曇らない分の水分がどこにいくかというと、シールド下部に溜まっていきます。
冬場、シールドを閉めて走っていてふと目を下に向けるとシールド下部が滅茶苦茶濡れてるんですね。
偶に開けて乾かしてやるか、休憩中に拭いてあげるといいと思います。
水が溜まると光が変に屈折してきて、夜間は特に目が疲れます。
そしてPro-lockというシステム。これが曲者。
シールドに穴が開いており、この穴に出っ張り棒が嵌る形でシールドを固定する代物。
大層な名前の割に原始的な...。
これ、閉める時はガシャ!と嵌るんですが、開ける時にはシールドをグググッと広げるようにしながらでないと外れません。結構力が必要です。
なので、走行中ちょっと開けたいな、という時にサッと開けられません。グローブをしていると特に。
僕はほとんどここまで閉めることはありません。数ミリ開いた状態になりますが、殆ど風は入って来ないので問題無いと思います。
あと1mmか、1.5mm棒が短ければ、外しやすいんですが...。どうしても気になる人はヤスリで削るか切り落とすかして調節するのもアリかも。
シールド脱着
ちょっとボケてますが、シールドは全開にした状態でリリースと書いてる箇所を後ろに押すとロックが外れて取り外せます。簡単です。
取り付けも穴を合わせて押し込むだけなので容易です。
一つ問題なのがサイドカバーの脱着です。
アライと違いシールド横のカバーは、シールドそのものに付いています。
なので、別色の物に交換する場合はそれも取り外さないといけないんですが、とても固いです。
単純に穴にツメが嵌ってるだけなんですが、かなり力を入れないと外れないので、割れてしまわないかヒヤヒヤものです。
コツは、割れないかとジワジワ力を入れるのではなく、一気に力を込めて外すこと。
パキッ!と割れたような音がしますが問題なく外れます。
安全性
今のICONヘルメットはワールドスタンダード、ということで欧米DOT、欧州ECE、日本PSCを取得しています。
国内で正式に売られていないメットは事故で怪我したら保険は~とか言われていたことがありました(実際そんなことないですけど)が、しっかり規格通っているので問題ないでしょう。
PSCマーク、もうちょっとデザインどうにか...
ICONの魅力
ICONの魅力はなんといってもデザインです。
機能性安全性では国内メーカーや海外ハイエンドモデルに劣るかもしれませんが、豊富なグラフィックデザインラインナップから自分好みの選択ができます。
国内モデルは折角のグラフィックモデルも被ることが多いですが、ICONはよっぽどのことが無い限り被りません。
被ったらむしろ運命の巡り合わせなので話しかけたり話のネタにしてしまいましょう。
メインに据えるには今一つですが、セカンドメットとして検討してみるのも良いと思います。
それでは
ドンブリ(ドントブリーズ)を見たぞ
もう去年から公開されてるのでバリバリネタバレアリで感想をば。
ドントブリーズ、ようやく見に行ける範囲で上映が始まりました。
公開日に早速鑑賞。
~
こいつはとんだサイコ野郎だぜ!
評判と予告ではちょっとホラー要素をプラスしたおじいちゃん版ホームアローンかと思っていたら、おじいちゃん自身普通じゃありません。肉体的にも精神的にも。
序盤は侵入者絶対殺すマンの、まぁ目的の為なら息をするように人を殺すアクション映画ならよくいるタイプのおじいちゃん。
しかし中盤で異常な娘への未練が露わになってからは恐怖度が増します。
セガールやステイサムに追いかけられるのも怖いですが、イカれたサイコ野郎に追われるのが一番恐ろしい。
地下室での暗闇でのシーンは屈指の緊張感。アリア・スタークなら勝てたかも
というか冷凍保存した精子をスポイトで注入して孕ませようなんて、エロ漫画で孕ませシチュに慣れてるおじさんでもドン引き。
リアルに精液再現しなくていいから...(良心)
ただ、盗みに入った三人組が悪いので「助かれー!」と応援することもありません。アレックスはちょっと同情しましたけどね。
そこも脚本の狙いなのか、両方悪人なので最後まで全滅か生き残るか予想がつかずハラハラします。
老人がサイコ野郎なことに変わりはありませんが、地下室への扉を開けさえしなければ殺されることはなかったのだと思います。
各扉、窓は厳重に閉じられていますから、酔って入っちゃったよは信じてもらえないでしょう。
しかし老人にとって地下の監禁について知られるのがマズい訳です。
地下室の鍵が開けられた=地下の秘密を知られたとも言える訳ですから、口封じに殺してしまわなければならなかったのだと思います。
金を奪われて怒っていたシーンも、あの金はいわば娘の命の代わりに渡されたものなので、奪われるのは耐え難く、怒りが口封じの狂気に拍車をかけたのかも。
子供を産めば解放するとも言っていましたし、通報されて警察に捕まるとかそういうことはどうでもよくて、兎に角娘への異常な固執、娘が産むことが最優先といった行動原理なのでしょう。
勿論想像にすぎませんが、その方がいかにもサイコパスっぽくて個人的には好きです。
緊張感とほどよいビックリポイントが最後まで飽きさせず良い映画でした。80分の長さも冗長にならずぴったりな長さかと思います。
ちょっと気になるのは爺さんがあまりにも頑丈な点でしょうか。
ハンマーで殴られても、バールで殴られ地下室に落下しても生きているのは驚異的です。このタフさは一歩違えばギャグになりかねません。
ギリギリOKのラインは保っていましたけど気になる人は多そう。ハンマーではなくツーバイフォー辺りでの殴打なら納得がいくんですけどね。
ちなみに今回の上映、客席に一人(自分)だけでした。
一応公開日で、しかも今日(2/11)は祝日だったというのに...夜7からの上映とはいえまさかの...。
ドンブリに関しては手書きポップなんかも飾られてて、気合はいってそうだったのになぁ。
まぁあまり人気のある映画館でもないんですけどね。以前は人でいっぱいだったんですが、近くに新しい大きい映画館ができてからはそこでは上映しないようなR18指定やTVであまり宣伝していない作品とほんとの大作が中心となっていました。
実際中学生?の頃が最後でひさーーしぶりに訪れたんで人でいっぱいだった記憶と雰囲気が違い過ぎてびっくり。
あまりの閑散さにちょっぴり物悲しくなりました。
ただホラーで一人はオイシイ条件。
緊張のシーンで咳払いやくしゃみ、ごそごそ音が聴こえたら興ざめもいいとこです。
客入りが心配ですが、今後も人気シネコンでは上映しない作品を取り扱ってほしいものです。