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SHARK『RACE-R Pro Carbon』レビュー

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SHARKヘルメットについて

SHARKはフランスのマルセイユが拠点のヘルメットメーカーです。

日本ではドマイナーなメーカーでしたが、近年motogpでロレンソが被っていたり、

ザルコの旭日デザインが話題になったりして少し知られるようになってきました。

去年あたりから一部のヘルメットが正規品として国内販売もされています。

今回はそんなSHARKの中でもフラグシップモデルのRACE-Rのカーボンモデルのインプレになります。

 

RACE-R Pro

本モデルはアライで言うRX-7X、SHOEIのX14にあたる所謂レーシングヘルメットのレプリカモデル。

定価10万程ですが、国内正規のグラフィックモデルが定価6.5万、海外通販での価格が5~600$ですので、それ以上の価格で流れているものには注意です。

ちなみに私は某通販のセールで2.5万で購入しました。

なお今回サイズに関しては触れません。

というのも今回購入しているのは輸入モデルであり、仕向地が北米のものだからです。

RACE-Rは既に国内に正規品が入っており、バイクワールドや2りんかんで実物のフィッティングが可能ですので、サイズ選定はそちらで確認をお勧めします。

例によってツーリング、街乗り、高速走行の評価です。サーキットでの評価はありません。

サーキット向けで使いづらいのはわかってるし機能性なんて知らねぇ!

でもどんなのかちょっと気になる....。という人向けの内容。

 

外観&ベンチレーション

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今回購入したのはカーボンスキンモデルで、むき出しのカーボンに樹脂シェルの組み合わせ。

カーボンの質も樹脂部分のクリアさも非常に高品質かと思います。

光を受けると周囲の景色がよどみなく写り込みます。(写真撮影に苦労するやつ)

エアロパーツの接着部に若干雑さを感じますが、許容範囲です。

フルカーボンで重さ約1250~1300gです。近頃のヘルメットはシステムやインナーバイザーつきを除けば、Z7やエアロブレード等カーボンでなくともかなり軽量になっています。重量差は100g程度なので、一日ツーリングを行っても疲労に極端な差は出ないと思います。

このレベルになると、僅かな重量差よりエアロダイナミクス面での空気抵抗差が疲労感に顕れてくるものと思います。多分。

 

ベンチレーションは口元、額、頭部2箇所の4穴。

特に口元はガバッと大穴が開く。ターボ車のエアインテークかよ!

空気の取り込み量は半端ではないが、大きさで言うと小ぶりのカナブンが入り込んでもおかしくない位です。

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高速巡行や夏場はあまり開けて走るのはオススメしません。

奥に見える白いものがフィルターになっています。交換可能ですが、アフターパーツとして国内で購入ができるかは不明です。

ちなみに取説によると上下逆に取り付けることで塞ぐこともできるようです。

でもこれ1匹でも虫が付着したら使いたくはないですよね...。

こういう点はレーシングライクです。

シールド

シールドは他社のものと比べると分厚くしっかり。厚みは3.5mm以上あります。

曇り止め加工がされているようで、ぶわっと曇っても少しすれば解消されます。

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脱着はサメの背びれのような樹脂部分がロックになっていて、それを外して引き抜く感じ。容易にでき、破損させてしまいそうな力のいる作業ではありません。

 

※ミラーシールドについて

このメットのシルバーミラーを購入し試走しましたが、正直言って危険なレベルで暗くなります。

晴天時において日光や照り返しによる視界喪失を防ぐためか、遮光性が非常に高く、昼が夕方に、夕方が夜になります。短時間のレース仕様です。

ツーリングでは相当晴れている日でもなければ使用は控えた方が無難です。

ティアオフの取り付けが可能なのでそちらで対処しましょう。

それにこれだけ暗いとツーリングの景色も楽しめなくなりますよ。

 

フィッティング&走行

輸入ヘルメットはどれもそうですが、入口窮屈中ガッシリです。

内装の馴染みは非常によく、軽さも相まって首を振っても揺られたり負担がかかる感じはありません。

メガネスリットの位置は面長の外国人向けで、人によっては位置が合いにくいかもしれません。

 

低速走行でもベンチレーションの効きがよく、口元の大穴を閉じていても空気が通っているのを感じ夏場でも蒸れたりすることはないと思います。

レーシングメットなので本領発揮は高速走行ですが、100km程度では空気の抵抗はあまり感じません。ただ程よく前傾でないとうまくエアロが働かないのかブレが出ます。

シールドを開けての走行は考えられていないのか60km以上で開けると

ピーーーーーと風切音が鳴り響きます。まぁその速度域でオープンしての走行はもともと危険ですけど...。

反対に全閉時の遮音性は標準的。静かでもなければうるさくもない。

コンフォートヘルメットではないのでこんなもんでしょう。

シールド開閉は4ノッチと細かくないですが数ミリ開けた状態もできるので少し風を入れることもできます。

速度出すとバチンといって閉まりますが。

 

評価

結果的にどうなの。ということですが、

デザイン、フィッティング(被り心地)、走行性能(静粛性、空気抵抗)、ツーリング(使い勝手)、コスパの5つを

レビューらしく星5段階で評価してみます。

 

・デザイン     ☆☆☆☆

・フィッティング  ☆☆☆

・走行性能     ☆☆☆☆

・ツーリング    ☆☆☆

コスパ      ☆☆

 

総評として、まず前提がこれはサーキット向けメットだということです。

レーシングレプリカのかっちょいいヘルメットだけどツーリングもしたいという人向けではありません。でもできないこともないでしょう。

NSRやRGΓでツーリングする人もいるように。でもそのための物ではないということ。

レースで使われるヘルメットに興味ある人はそれ位理解の上と思います。

で、それを前提にしたときどれくらい使えるのか、というのが

『ツーリング』の評になります。

各所に日常使用を考慮されていないスパルタンさがあるものの、ヘルメットとしては軽く、空力もよく、程よく快適。

性能面ではツーリングヘルメットと同等以上、機能面で劣るだけ。

 

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周りはみんなX14...RX7Xで被るのが嫌という人は後悔しない選択です。

冒頭でも触れたようにツーリングしたいなら奇をてらわず大人しくZ-7とか買ってねということです。

 

おわり

 

SHARK シャークヘルメット 公式サイト - プレミアム ヘルメット

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